人気ブログランキング |

2020年 02月 07日 ( 1 )

 

Risk

僕が毎日患者さんに説明している中で、必ず使用しているセリフがあります。

【リスク】です。

今回は、便利な言葉として使用しているリスクについて、解説したいと思います。

診断後や治療計画立案後の患者さんへのご説明など、様々な場面で登場する言葉ですが、患者さんの口腔内に何か問題がある事象が生じた場合、僕の思考回路の順序は以下の通りです。
①原因を考察(最も重要)
②現状の把握
③今後のリスク評価
ここまでを整理して患者さんにご説明し、ご納得いただけたら
④今後の対応を決定(EBMを活用)
ここで再度ご説明し、治療開始。

という流れです。

今回は③のリスクに焦点をあててみます。

患者さんにご説明する際は、便利に【リスク】と一括りにする事で解りやすくしておりますが、これは簡単にいうと「疾患の起こりやすさ」を意味します。

しかしながらリスクには
1)リスクファクター
2)リスクインディケーター
3)リスクプレディクター
4)リスクマーカー
5)予後因子

と様々な用語が存在します。(時々これらを混同している場面をお見受けします)

リスクファクターとは「その存在が疾患の発症する確率を増加させる事と、当該因子を排除すれば発症の確率が減少する事が、縦断研究により証明されているもの」と定義されています。

リスクインディケーターは、「断面研究、即ちある一時点において関連が認められるもの」

リスクプレディクターやリスクマーカーは、「疾患との関係は認められるものの、その時点で原因とは考えられていないもの」

予後因子は「疾患の発症を予測するもの」と定義されています。
Beck JD: Methods of asseing risk for periodontitis and developing multifactorial models.
J periodontal 65  468-478  1994

一言で【リスク】といっても、 これだけの違いがあるのですが、患者さんがこれらの違いを理解する必要はありません。「危険信号」として頭の片隅に置いて頂けたらと思います。

不安を煽るのが目的ではなく、むしろ不測の事態が起こった場合には、安心材料になる事がありますのでご理解頂けたら幸いです。
Risk_a0135326_10335662.jpg

by tsukidate-dc | 2020-02-07 07:50 | Dr.勇樹 | Comments(0)