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「EBMを活用する」 第2章エビデンスレベル濫用期

エビデンスレベルを知った当時の僕は、とてつもなく強い武器を手に入れたような感覚に陥ってしまい、間違った方向に大暴走しました。

当時はどこに行っても、エビデンスレベルの事なんて周りの誰も知らなかったので、ディベートでは連戦連勝、有名な先生のセミナーや、学会に参加しても質疑応答でコテンパンにするというまさに無双状態。

教授クラスの先生にも平気で噛み付いておりました。

快感すら覚えていたと思います。

今思えば、若気の至りとはいえ《完全にアウトな奴》でした。

どういう事かと言うと

カラクリはこうです。

【ディベート編】
相手は自分が強いと思う武器を用意します。

でも、その武器が全体の中でどのぐらいの強さのレベルなのか?を相手は理解していません。

それに対して、僕は相手の武器のレベルを知っちゃているので、初めから相手の武器より強い武器を用意すれば良いだけだったのです。

必勝法でした。

【有名歯科医師セミナー編】
エビデンスレベルを知った上で、セミナーを受講すると講師の先生の学術レベルは丸裸です。どれだけ有名だろうと、どれだけ大先輩だろうとお構いなしに丸裸に見えていました。

例えば、ある分野においての世界的な権威が講演会で、
「このような症例の場合、私の長期の経験から○○するのが良いと考えられます。あるいは結論づけられます。具体的にはこうです」

という感じで言ったとします。

そうすると多くの受講者は「なるほど、なるほど、勉強になりますー」となる訳です。少なくとも当時はほぼそうでした。

でもこれは残念ながらエビデンスレベルでは一番最低な根拠なのです。

世界的権威の先生がEBMをしっかりと理解している場合を除き、
「有名な○○先生が言ってるから」
「専門家委員会の見解だから」
「教科書に書いてあったから」
は全て最低の根拠水準なのです。
(意外ですよね?)

例外はあります。
あるトピックにおいて、これらの最低水準より高いレベルの根拠が得られていない場合は、現在得られている根拠として有効となります。

中には相当に悪質だと感じる講演会もありましたが、下手に文献を持ち出して、いかにも信憑性が有るかのように振る舞っただけでも当時の僕はそれが許せなかったのだと思います。

要するにクソ生意気な新人歯科医師だったと言えます。「間違ってる!」という正義の名のもとに、やりたい放題でした。
(相手もさることながら、僕のやっていた事も大きな間違いです)

兎にも角にもこういった経験が、さらにEBMの世界にのめり込むきっかけとなったのです。

実践編へ続く。
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by tsukidate-dc | 2020-01-19 23:50 | Dr.勇樹 | Trackback | Comments(0)  

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